世界金融危機の引き金になったフレディーマックや
ファニーメイはいまだに販売はされているものの、か
つてのようなサブプライム的な要素は薄れ、低所得
者向けの住宅ローンの性質は跡形もなく消え、現在
の審査基準は一定の所得を継続的に得る環境にあ
る、つまり安定収入を得る事のできる環境にある層が
申込のメイン対象となっており、既に低所得者向け
のサブプライムローンとはいえなくなりました。
しかしそうなると、低所得者や海外からの移住者とい
った社会的、経済的弱者はマイホームを持てません。
そして所得の低い若年層も、銀行の定めた所得水
準にならないと住宅ローンの申込ができません。
そうなると相対的に住宅ローンの申込ができる層が
減り、住宅着工件数そのものが頭打ちになります
が、なぜか数字の上ではジリ上がり。
非常に不思議です
実はこれにはしっかりとした理由があります。
アメリカではリーマンショック以降、不動産を持つこと
をリスクと案じる若者が増えてきました。
彼らはかつてマイホームを持つことがステータスと信
じていましたが、世界金融危機により、その信じてい
た不動産神話が打ち砕かれ、低所得者はマイホー
ムを持つよりももっと合理的な住み方があるはずだと
言いながらたどり着いた結論が賃貸住宅。
しかもニューヨークやロサンゼルスといった都心部の
アパートに好んで住みます。
賃貸アパートであれば、固定資産税もかかりません
し、住宅ローンもなく、審査もありません。
環境も都心部の高層階が多いため、アーバンで住
環境は最高。
こんなに立地も良いのに費用は毎月の家賃負担だ
けで済むのです。
こういった家の住み方がアメリカの若い人たちの間
で爆発的に受けてしまった結果が現在の米国新規
住宅着工件数に反映されています。
米国の新規住宅着工件数の数が毎月ジリジリ増加
しているのは、一見、不動産バブル崩壊がひととおり
落ち着いて、また新たなニーズが高まっているのかな?
と思ってしまいがちですが、実は一戸建ての新規住
宅着工件数ではなく、アパートタイプの集合住宅の
新規着工件数が増加してきているのです。
確かにリーマンショック直前から直後にかけて多くの
サブプライムローンを利用していた人たちが家を失い
テント生活を余儀なくされていました。
しかしリーマンショック以降、アメリカ人の価値感が
大きく変化してきた今、賃貸物件がこういった層の
ニーズを的確に掴み、おそらくこの流れは暫くの
間続いていくものと思われ、新たな価値感が生ま
れるまでは賃貸住宅が若者の間でもてはやされて
いくことでしょう。
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