先日危険な銀行の見分け方のひとつとして、仕組定期
預金を取り扱っている銀行は危険だという認識を持って
置いたほうが良いという話しをしましたが、概ね最近の
健全な銀行は退職金の獲得に力を注いでいる傾向が
強いようです。
ではどこの銀行も積極的に力を注いでいる退職金の運
用プランはズバリ儲かるのかどうかというところなのです
が、最初に結論を申し上げますと「預け入れしないより
預け入れしたほうがオトク」です。
というのも、どこの銀行も定期預金系の運用と、年金保険
や投資信託といった運用方法と分けている銀行が多いの
ですが、投資信託や年金保険よりも定期預金で預け入れ
すると、極めて短い期間であはありますが、預け入れする
ことで通常の定期預金では考えられないくらいの高い利
回りの金利がつきます。
既に始められている方はご存知でしょうが、退職金の特
別金利で預け入れすると、最低でも1%、高いもので6%
の金利を付ける銀行もあります。
ただしどこの銀行も期間が3ヶ月から6ヶ月と極端に短い
ところが多いので、長期間にわたって高利回りな運用を
続けることはできませんが、普通預金やスーパー定期
預金で預け入れするよりも、3ヵ月後、または6ヵ月後に
もらえる利息を含めた元本は多いはず。
例えば500万円をスーパー定期6ヶ月(0.05%)で預け
入れした場合と、退職金定期預金で同じ6ヶ月預け入
れした場合を見比べてみます。
この場合退職金定期の預金金利は1.6%としまましょう。
すると、スーパー定期の場合は、
500万円×0.005×90日÷365=6140円(税引き前)
となりますが、一方、退職金定期預金(1.6%)の場合、
500万円×0.016×90日÷365=19726円(税引き前)
となり、13000円(税引き前)近い差が生まれます。
このように同じ定期預金に半年入れるだけでもこれ
だけの差が出ますし、仕組定期のようなハイリスクな
預金ではなく、あくまで定期預金という銀行の健全な
運用方法でありますから、わずかな期間ではあります
が、安心して預け入れすることができます。
こういった観点から退職金専用定期預金は「やらない
よりやったほうがオトク」ということがお分かり頂ける
かと思います。