銀行の外貨定期預金の多くが日本円の定期預金の預
け入れの期間よりも短く、10%から15%程度の高金利
を付けていますので一見すると大変魅力的な運用商品
にも見えないこともない気がします。
しかしこの高金利の外貨定期預金には、非常に大きな
落とし穴が待っています。
では前回の日記の続きです。
まず高金利外貨定期預金は中途解約が出来ないもの
がほとんどです。
というより外貨定期預金の中途解約は不可能のところ
がほとんどだと思います。
つまり外貨定期預金は預け入れをしてしまうと、もう満期
を迎えるまで解約が出来ないのです。
従って円高の底値のタイミングで円貨から外貨を購入し、
外貨定期預金の作成を済ませ、そのまま相場が円安ト
レンドに傾けば、思い通りの収益が得られる上、高い預
金金利も一緒に獲得できます。
ただ外貨預金は原則、円貨→外貨、または外貨→円
貨にする際に、1通貨あたり1円や1.5円の銀行所定の
手数料が取られます。
つまり円→外貨、そして外貨→円にするだけで1通貨
あたり2円から3円、または4円近い手数料が取られる
のです。
例えば豪ドルの外貨定期預金をしようとした場合、あ
る銀行ではこの預金の片道手数料、つまり円→豪ド
ルの手数料が1.5円だったとして、それを了承の上で
豪ドルの外貨預金を1ドル80円のタイミングで預け入
れ期間1年で千ドル分、つまり8万円分作成したとします。
そして順調に円安が進行し満期を迎えたときに、1ド
ル85円で解約相場が確定しました。
外貨定期預金を申し込んだ際の金利が年利10%だ
ったとすると、金利が8500円ですので日本円で885
00円もらえるはずです。
しかしここから1000豪ドルの往復手数料3000円引
かれますので、実質85500円が税引き前の金額。
そしてさらにここから税金20%引かれるため、
実質6840円しか儲けとして受け取る事ができません。
しかもこれはあくまで思い通りに外貨相場が円安
に進行した場合のシナリオであって、もしこれが思
っていたトレンドとは真逆のの円高相場に進行し
た場合、もしかしたら為替差損が出ているかもしれ
ないのです。
これが外貨預金の高い金利の仕組であり、これ
こそが外貨預金の高いリスク。
そのため気軽に作成できる銀行預金でありながら、
外貨相場の読めない相場初心者にはおススメで
きない金融用品なのです。
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