先日、とある投資アドバイザーの方からこんな話を
聞きました。
『実は株や投資信託に興味を示しているのは圧
倒的に40代から50代、そして60代で若い人はあ
まり株や運用というものに対して興味を示しません』
非常に興味深い切り出しで始まりました。
そのアドバイザーの先生の分析によると、40代以上
の人が投資に対して積極的な理由として、根本的に
日本人口のボリュームゾーンがこの世代に集中して
いる事。
そしてこの世代の多くがかつて90年代のバブルを
経験しており、投資の成功者も失敗者も両方見てき
た層で、どうすれば投資リスクを回避ができるのか?
またどうすればお金持ちになれるのかを真剣に考え
、リスクに挑戦する層であるのに対して、若い20代が
投資に興味を示さない理由として、根本的にこの世
代は人口のボリュームゾーンが薄い事。
そして最も大きな理由として彼らが生まれたときは既
に日本は不景気だった事が理由でした。
確かに今の20代前半世代が生まれた頃は1992年
以降でバブル崩壊後。
日本がまさにこの先20年、未曾有のデフレ大不況
に突入する直前。
そして、名だたる大企業や証券会社、銀行が続々
と経営破たんしていく姿を横目に彼らは大きくなっ
てきました。
彼らは好景気をまったく知らない世代なのです。
彼らは生きてきた過程で自然と『物事には必ずリス
クがある。そしてリスクに直面したらもう解決はでき
ない。学校の先生は夢を持てとか、希望を持てと言
うが欲を出せば必ず失敗する。
であればリスクの高い事は最初からやらないほうが
良い』というように考えるようになります。
彼らにとって株や投資信託なといった投資という
行為は人生大失敗の象徴的な例でしかありません。
根本的に彼らがリスクの塊である株や投資に対し
て消極的である理由として、彼らが生きてきた中
で株や投資で成功者を見てこなかったからであ
るように思います。
そして生まれたときから物に溢れた世界で育ってき
た事で、ものやカネに対する執着がなく、そこそこ
の生活ができれば良いというように考えるようになる
ため、お金や物ではない全く新しい価値観を基準
に今の20代は生きているように感じます。
健全な文明社会とは若者が大きな希望や夢を
持てる社会といわれていますが、今の20代は
夢を持つ事や希望を持つ事を、社会から極端
に抑圧されて育ってきました。
日本の未来を担う20代の若者たちにいかにして
投資に興味を持ってもらうか。
今の大人たちに課せられた課題であると言えます。
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